garoh denim01 日高 久代 宮原 秀晃 の場合
2023S/Sシーズンよりスタートしたguji初のプライベートレーベル"garoh(画廊/がろう)"。
「ニュークラシック」をコンセプトに掲げ、既存のクラシックとは違った新たな価値を生み出す上で共に取り組んで頂いたクリエイターの方にインタビューし、それぞれの思いを語っていただく連続対談企画です。
第六弾はring取り扱いブランドからは初めての参画となります、Scyeのデザイナー日高氏とパタンナー宮原氏にご登場いただきます。
" garoh denim01 "について様々なことを伺いました。
garohが掲げる「ニュークラシック」というコンセプトについて
宮原 秀晃氏(以下宮原氏):ネオクラシックというのかな・・・
ズバのクラシックというよりも今風に落とし込んだクラシックライクな印象ですね。
Scyeでもそうですが、元々のコンセプトが19.20世紀初頭の服作りがベースとなっているブランドでして、昔の服をそのまま焼き回ししてもコスプレみたいになってしまうので、garohのようにクラシックテイストのものを現代的にアレンジしてリリースするということは温故知新的な感じ?で古いものをやりながら新しいものを知っていくみたいなコンセプトが非常に良いなと思いました。
また、ニュークラシックというワードがScyeとマッチしている点もいいなと感じました。
ringバイヤー宮本(以下宮本):私もScyeのコンセプトがすごく好きでして、細かな部分は異なりますが近い感じがしていました・・・
その分イメージして頂きやすかったということですかね(笑)
日高 久代氏(以下日高氏):Scyeのコンセプトもスタンダードなアイテムに時代の気分だったりとかを入れて再構築することをベースにしています。
そういう意味でもニュークラシックという言い方はフィットしていると感じました。
ものづくりの考え方とかクラシックをベースにしつつもそこ一辺倒ではなく、新しい機能だったりデザインを入れ込むことにより新しい価値を創造していきたいという思いがベースとしてありますので、御社のgarohもそういった位置付けになっていったらいいとな思いました。
デニム生地について
日高氏:今回のデニム素材は縦糸にインディゴ、緯糸にヘザーグレーを打ち込んだ12オンスの耳付きデニムを使用しています。
いわゆるヴィンテージのようなヒゲや縦落ちといった経年変化で育てていくというタイプのデニムではありません。箇所箇所にあたりは出てきますが・・・
宮本:僕たちのリクエストもドレス的なイメージがありましたので、まさにという感じでした。
仕上がりを見て
宮原氏:素材はデニムでもドレスパンツを生産する工場で縫うことでカジュアルとドレスの融合のような形となり、とてもいいものに仕上がったと思います。
日高氏:基本的には5ポケットなどのカジュアルパンツは、それが得意な工場にお願いをしていますがこちらはドレスの工場でお願いしました。
宮原氏:カジュアルパンツの場合は完全裁断で縫い合わせていく作業になりますが、こちらはドレスパンツの生産工程を踏んでいます。
宮原氏:あとはヒップポケットの2mm玉縁の縫製はここでないとできません。こちらができる職人の方は限られていまして、一つずつ手仕事で行っているんです。
日高氏:綿素材の中でもこちらのデニムは癖取りもし易いので、綺麗な形に仕上げることができました。
おすすめのスタイリング
宮本:お二人の中でおすすめのスタイリングはありますでしょうか?
宮原氏:これから夏になるのでポロシャツとか白シャツのコーデがいいんじゃないですかね。清潔感があっていいと思います。
宮本:シャツを着た場合はインアウトのどちらが良いとかありますか?
宮原氏:あえてベルトの持ち出しを出していますし、穿き込みも高いのでタックインしてもスタイルが良く見えます。クリースが上から入っているためプロポーションが綺麗に見えると思いますのでインがおすすめです。
宮本:裾の仕上げはタタキですが、それ以外の選択肢としてダブルはどうでしょう。
宮原氏:こちらはあえてカジュアル感を出すためにタタキにしていますが、ダブルにしていただいても全然大丈です。
日高氏:私もそう思います。
宮本:丈の長さはどのぐらいが良いでしょうか
宮原氏:合わせるシューズによりますがスニーカーでしたらクッションないくらいの短め、革靴だと少し長めで穿いて頂くと良いと思います。
穿いていくうちにシワが出来て上がってきますが、あまり長過ぎない方が良いと思います。
宮本:縮率はいかがでしょう。
宮原氏:縮みは3%もないと思います。
洗濯表記は手洗いNGとなっていますのでご自宅で洗う場合は少し長めに丈をとっていた方がいいと思います。
宮本:次のシーズンはどうでしょうか?
日高氏:良いものになると思います。
宮原氏:ぜひ楽しみにしていただければ。