こんにちは。 gujiの煌Kです。
これまでの手帖は如何でしたでしょうか。
またそんなお声を店頭でもお聞かせください。
大丈夫なんかな、、と思いながらも行っていますので、言われたことは直ぐに反映します〜笑
8回目はgujiで展開のKINGSLEY WALTERS STUDIO(キングスレー ウォルターズ スタジオ)。
こちらは大変お世話になっている営業の方が独立され、最初は数少ないブランド展開の中でも特に思い入れがある物と説明を受け展開を始めたブランドです。
気合いの一型!というのも烏滸がましいですが、少しずつ丁寧に扱い、展開を増やして行ければと思っているブランドです。
ということで、早速熱い想い!?をお伝えしたいと思います。
イギリスブランド。
gujiでは少し男臭く感じるブランドかもしれません。
昨今はフランスが注目されているかとは思いますが、クラシックの世界では定期的にイギリストレンドが必ずあります。
グレンチェック柄、クレリックシャツ、フランネルなどなど、イギリスと言えばのディティールや素材、デザインは尽きません。
というのも、洋服の発祥はイギリスからと言われています。
地域特有の気候から来る織物、産業革命から工業の発達と共に洋服の文化も発達されていきました。
何しろ、歴史に裏打ちされているものに勝るものは無いと言いますが、背景があり、そこから必然的に必要とされて行ったという文化があると言うことですね。
とは言えクラシックでは、王室のスタイルがファッションアイコンとなっていたかと思います。
反面、それ以外のジャンルも背景があるからこそのモノづくりも生まれ、それが様々な形となって引き継がれ、今ではイギリスのファッションウィークはカジュアル相場の方が大きいとか。
イギリスのファッションウィークに行った事がないのに言うのも何ですが、殆どがカジュアルなブランドの出店だとか。
そんなブランド群の中で、独立された営業の方は、カジュアルでもなく、クラシックでも無い、自身が共感するブランドを見つけて来ました。
友人から紹介されイギリスまで行き、ジャマイカ生まれのデザイナーに会い、彼のラスタファリアンとして生きる姿勢にとても共感を得て、自身のビジネススタイルにも大きく影響を受けたのこと。
デザイナーのプロダクトはすべて自らの手で裁断し、縫製し、生産されています。
「スモールビジネスとして成立し続けること」を掲げたその姿勢は、大量生産は敢えてせず、今の時代だからこそ感じる、本当に特別な物への信念を強く感じます。
一点一点が手作業で仕上げられるため、日本のマーケットでは個体差が気になるという声もあるかと思います。
このクオリティでは日本では通用しないのではと伝えたことがあるみたいです。
すると彼は、「Kingsley Walters Studioでは、仕入れたレザーやキャンバスを余すことなく使い切ることを大切にしている。
それによって生まれる“安定しないクオリティ”そのものが、僕のブランドの価値なんだ。
すべては一点物として捉えてほしい。
このクオリティに納得できない消費者は私の顧客にはなりえない」
とまで言われたそうです。
僕はこの話を聞き、デザイナーの考え方は捉え方によっては共感を得られないかもしれませんが、違う方向から見たら、これこそが本当の物作りによるクラフトマンシップではないかと、個人的に思いました。
世の中には素晴らしい商品があふれています。
欲しい物は探せばあるのかもしれません。
ですが、その中でも本当に良い物が、皆さんが求めている物なのではないでしょうか。
では、本当に良い物とは・・・
作り手が、何を見て来て、何を感じ、何をしたいのか。
また、物を通してお客様に、何を伝えたいのか。
ジャマイカ生まれでありながら、サヴィル・ロウのHuntsmanでインターンを経験し、Blackhorse Laneの立ち上げにも関わり、その後はMargaret Howellのメンズクリエイティブチームでも活動していたというデザイナーの経歴は、パンクカルチャー、クラシックテーラリングなど様々な視点を持ち、そこで物作りの本質を知ったのだと思います。
また、現在の世界の状況も踏まえ、原皮は残さず最後まで使い切る。
そして、購入した方が5年後でも10年後でも、今よりもっと気に入り使い続けれるように、丁寧に時間を掛けハンドメイドで作成する。
採用されるレザー、コットンキャンバス、リベットやステッチ糸に至るまですべての部材は英国生産にこだわっています。
この鞄に使われている素材は、ソフトなシボ感と肉厚な厚みが特徴なペブルグレインレザー。
使用と共に鈍い光沢が出てきて、その人自身のオリジナルの革質に変わって行きます。
幻想的でありながら、現実的でもある思想があるからこそ、このブランドの価値をより感じます。
例えば、こんなセットアップのスタイルは手ぶらなだけで、抜け感を感じます。
それに、こんな鞄を持つだけで、良い意味でスーツの固さは無くなり、その洋服の柔らかさや動きなどの空気感などが見えてきます。
頭の先から、足の親指の先までがファッションと言われています。
鞄一つで着用している洋服でさえも変わってしまうのは、脇役であっても、それだけ"良い物"だからという証拠ではないでしょうか。
因みに、2025年秋冬は、こんな鞄もセレクトしております。
これも、全てがハンドメイド。
そして、あなただけの1点物になります。
ブランドロゴである凧は、デザイナー本人の幼少期を過ごしたジャマイカ、キングストンへの哀愁を表現。
こう言ったところもデザイナーの人間性を垣間見るところ。
良い物を作るという純粋な想いが詰まった商品、故郷を大切にする気持ちや、ジャマイカ人らしいおおらかな感性。
鞄は、実用性も勿論大切ですし、それ以上に永く愛し続けられる物が欲しいと思います。
それは、作っているデザイナーと同じ想い。
両想いの方は、KINGSLEY WALTERS STUDIOを、一度手に取ってみてください。
煌K手帖