こんにちは。 gujiの煌Kです。
今回も店頭に立っていて目を引いた物にしてみました。
gujiで展開のWhiteley&Green(ホワイトリー アンド グリーン)。
今季一推しのコートブランドです。
今季は様々なコンテンツからこのブランドを皆様に伝えて行くかとは思いますが、この手帖を見て頂いている方がいるとするならば、テキストでもお伝えたいと思います。
このブランド、良いですよね〜
初めてコレクションを拝見した際に、僕が一目惚れしたブランドの一つです。
ですので、今季の推しだからご紹介するというより、まだ展開を始めて間もないですし、改めて個人の主観強めで掘り下げてみたいと思います。
まずは、簡単なリリース。
「Whiteley&Greenは1879年に創業の、実在した機屋の名前です。
乗馬用ウェアーの素材として重宝され有名になったCavalry Twillの生産から始まり、当時はそのスペシャリストとして、有名メゾンブランドを大変満足させるコレクションを数々と生み出し、世界に名を馳せた英国の生地メーカーです。」
アメリカやアジアに大きく輸出していたそうで、古くからファッション業界におられる方でしたら懐かしむような、知る人ぞ知る生地メーカーです。
当時は、乗馬用のウエアは耐久性や快適性などあらゆる気候の変化や激しい運動に耐えうる生地がもとめられていました。
Whiteley&Greenの製品は、力強くエレガント、そしてその機能的な素材は他とは一線を画し、ハイファッションの分野に普及してからも、テキスタイル技術者やデザイナーによってパフォーマンスの改良を続け、多くのことを革新し続けました。
現在の新しく起ち上がったコートなどのアウターコレクションは、それらの伝統を継承しつつも更に革新を成し遂げ、現代の気候に合わせながらもタウンユースに重きをおいたデザインにアップデートされた内容となっています。
まず、イギリス物と聞くともっと質実剛健な生地やボリュームを感じるデザインをイメージします。
説明を聞いて初めてイギリスのブランドと知るぐらい、見た目とは良い意味のギャップを感じました。
また、それは着用して更にそれを感じることになります。
イギリスの生地でありながら、イタリアのようなエレガントさを感じるしなやかさやシルエットの程良く余裕のあるモダンなパターンなど、ドレスやカジュアルで括るよりも幅広いスタイルで着用が出来、また、日本のブランドには無い"インポートらしさ"も感じました。
この“インポートらしさ”に僕は強く惹かれたのかもしれません。
洋服は国それぞれの文化や背景がありそこから生まれる物もあれば、その地域特有のクセという物もあると言います。
Whiteley&Greenは、乗馬の為に作られた生地であり、貴族の為に向けた生地など、様々の過程から生まれた背景があり今に至っています。
それが、そのブランドの“華”にもなり得るわけですが、現在のコレクションは、生地とシルエットのバランスも絶妙で、そのクセを巧みに活かし現代に対応できるモデルにアップデート出来ています。
特にバルカラーコートはベルトを無くした指定にしている為、よりその生地の良さが際立った見栄えになっているかと思います。
アーカイブの生地を使ったものに関しては、当時のその生地に合う今のモデルを作成しています。
また、肩の乗りが良くコート全体の重量が分散され、とても良い着心地となっています。
今期展開しているダッフルコートの生地は10数年前までに実際に織られていたアーカイブからのファブリックそのものであり数量(残量)は限定です。
そのクオリティはしなやかでもあり上品でもあり、いわゆる無骨なメルトンダッフル生地とは一線を画している為、その製品も独特の品格を演出しています。
ダッフルコートは、古くから老若男女に愛されているトラッドアイテムとしては有名なデザインで、反面エレガントな装いとは相反するのかもしれません。
gujiは、各国の色艶を感じるアイテムを主に取り揃えるセレクトを心がけていますので、gujiでの展開はなかな珍しいと思います。
では、何故展開を決めたのか。
無骨さよりもエレガンスを感じるダッフルコートだったということです。
ですので、gujiのダッフルコートの展開が珍しいというよりも、ダッフルコートでここまで品格があり艶を感じることが珍しいのだと思います。
また、絶妙なシルエットも重なり、重さよりも色気を感じる仕上がりです。
古き良き物と現代の新しさを感じる、まさに『新しいクラシック』なアイテムかと思います。
今回は、M65モデルのブルゾンと一目惚れしたバルカラーコートでスタイリングを組んでみました。
まずはM65モデル。
上品ですよね〜
うーん、上品だけじゃない凛とした品格があります。。
ミリタリーアイテムがここまで昇華されると、新しいデザインの物と言っても良いほどのこのアイテムの良さを感じます。
インナーのニットは、レディースでも注目があるメランジ調のミドルゲージのRENCONTRANT。
パンツはスタッフ私物のストレートデニム。
靴は表革の少しノーズの長さを感じるF.LLI Giacomettiのチャッカーブーツ。
限りなくミニマルなスタイルですが、素材の表情とWhiteley&Greenの素材の良さが際立つスタイルかと思います。
また、現代的なフィットが過度な装飾をせずとも、モダンな表情を見せてくれているのだと思います。
これを、カジュアルやドレスと括るのも違うのかと思います。。
そのセグメント無くして行くことが、新しいスタイルが生まれるのだと思いますし、ジャンルレスになることが現代にあった汎用性も広がるのだと思います。
次は、ネイビーのバルカラーコート。
本来はセンターベルトが付いているところ、こちらの指定でベルトを取りました。
ベルトを取ることで、ラグジュアリーな空気を少し和らげ、オンオフの日常に採用しやすくなる反面、何よりも生地の良さが際立ちます。
また、よりミニマルなデザインにしていくことは今のトレンドを加味しています。
ですでの、素材やパターンの良さを出し洋服の美を感じるスタイルに仕上がっていると思います。
恐らくこの仕様は、弊社だけの別注になっているかと思います、、、
インナーはLEMAIREの度詰めなオフタートルニット、パンツは白デニム素材のBERWICHのBERTOモデル、靴はカーフスエードの素材を強く感じるF.LLI Giacometti(フラテッリジャコメッティ)カーフスエードオックスフォードシューズ。
各アイテム、素材の存在感が出るアイテムを敢えて選んでいます。
その分、合わせはミニマルです。
この感じが今の大人らしい合わせなのかもしれません。
オーバーフィットでもなくタイトフィットでもなく、レギュラーフィットがいやらしさもなく、過度な主張しもしないベーシックなスタイルです。
その分、合わせの工夫や素材の良さを感じるアイテム選びが必須になってきます。
これからのファッションの在り方は必ず進化します。
それはとても重要なことで、引き継がれることで生まれる物が必ずあるからです。
ですが、限られた物のみではありますが、何十年何百年と変わらない物も必ず存在していきます。
特にメンズファッションにはそれがあると思います。
こちらのコートは、時代超えて代々引き継がれていくコートになるのではないでしょうか。
煌K手帖