garoh jacket03 pants03 鴨志田 康人の場合
2023S/Sシーズンよりスタートしたguji初のプライベートレーベル"garoh(画廊/がろう)"。
「ニュークラシック」をコンセプトに掲げ、既存のクラシックとは違った新たな価値を生み出す上で共に取り組んで頂いたクリエイターの方にインタビューし、それぞれの思いを語っていただく連続対談企画、第七弾は鴨志田 康人氏にご登場いただきます。
"garoh jacket03 pants03"について様々なことを伺いました。
ringバイヤー宮本(以下宮本):本日はよろしくお願いします。
鴨志田 康人氏(以下鴨志田氏):よろしくお願いします。今回手掛けたセットアップの調子はどうですか。
宮本:絶好調でほぼ在庫がない状態です。
鴨志田氏:本当ですか、それは嬉しいです。今日は何でも聞いてくださいね。
garohが掲げる「ニュークラシック」というコンセプトについて
鴨志田氏:ニュークラシックから連想されるクラシックを進化させることは自分自身も使命と言いますか、常々考えているのでgarohが掲げるニュークラシックというコンセプトについては、とても共感を得ましたし素晴らしいなと思いました。
宮本:共感して頂いてありがとうございます。
鴨志田氏:1920年〜1950年代にかけてはクラシックも様々な新しい物や装いが生まれていましたが、いつの頃からかクラシックはクラシックの枠に留まっている・止まっている部分があると感じています。もちろん変化させる必要のない普遍的で美しいものも存在しますし、それはそのまま継承していくべきですが、装いというものはその社会の潮流や人々が求める快適さ、美意識によって変化していくというのが正しいクラシックの在り方だと考えています。
セットアップの仕上がりについて
鴨志田氏:ジャケットの型は自分が好きなモデルとしてプライベートレーベルでもずっと提案してきているもので、かれこれ7年~8年マイナーチェンジを重ねて展開し続けています。特徴としてはクラシックをベースに今の時代でも固苦しくなく着用できるところです。ジャケットは4つボタンのワイドラペルで少し着丈を長めに設定しています。パンツはワイドシルエットが気分だなと感じているので、ワイドパンツを選びました。
革靴はもちろんですが、スニーカーやエスパドリーユなどを合わせて着崩してもいいですし、それぞれ単品使いできるのも良さだと思います。パンツで単品使いする場合だと、個人的にトップスはオーバーサイズよりもジャストサイズのアイテムをチョイスするのがエレガントだと感じますし、70年代的な雰囲気もあって素敵だと思います。
宮本:ジャケットを単品使いする場合の合わせは如何でしょうか。
鴨志田氏:パンツはワイド・テーパードどちらを合わせても格好いいですよ。あまり色数を使わずトーンを合わせながら、少しだけコントラストをつけるような合わせの方がいいかなと思います。
宮本:僕自身も着用していて、それどこの?と聞かれることも多いですし凄く気に入っています。
鴨志田氏:ありがとうございます。あとこのセットアップの良さは素材ですね。今回garoh用に作り込んだスペシャルな生地です。フィニッシングの段階で柔らかい風合いになるよう加工が施されています。リネンは硬いシワが出るのが欠点ですがこの素材はそれが出にくく、綺麗に軽やかに着用できるのが魅力ですね。あとはヴィンテージスーツのような雰囲気を感じられるのもいいなと思うポイントです。
鴨志田氏お勧めのスタイリング
鴨志田氏:スモーキーなパステルカラーやアーシーなカラーを合わせるのがいいと思います。特にマスタードやブラウン系を合わせるのが格好良いですよね。足元はローファーやエスパドリーユなどを合わせてドレスダウンしたスタイリングが今の気分です。
今後のgarohについて
鴨志田氏:自分が作る云々は置いておいてシューズやバッグなどの身に付けるアクセサリー系などはあっても面白いのではないかと思います。それを作成できるかと言われると、今のところ・・・
宮本:なるほど、確かにシューズやバッグは必要不可欠ですよね。次回作成して頂くフランネルスーツも楽しみにしています。
鴨志田さん:僕も数十年この業界にいて様々なものを着てきましたが、やっぱり無地のフランネルが一番格好良いんですよね。素敵な一着が出来ると思いますよ。